日曜日、
表参道のとあるお店の前で足が止まる。
外の暑さとは無縁のように静かに佇む、
アンティークジュエリーショップ。
いつもは敬遠しがちな誰もいない店内に、
どこか吸い寄せられるように入った。
音楽のせいか、照明のせいか、
はたまたゼロがいくつ付いているかわからないジュエリーに囲まれたせいか、
信じられないくらいゆっくりと流れる 時間と空気。
そこで出逢った 200年前にイギリスで作られたというブローチ。
小さなガラスの球体の中に広がるのは
塩の粒よりも小さく小さく削られた象牙の粒で描かれた光景。
その一粒一粒からなる ハト、噴水、水しぶき。
それを囲む七宝の蒼。
そこからつたわる、職人の凄まじい エネルギー。
200年前 と 200年後が つながる瞬間。
不思議な感覚。
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その後訪れた友人の写真家 RICH の個展。
あらゆる温度感の中にも
つねに 柔らかみ を感じさせる彼の写真。
どこまでもどこまでも続く空、
いるはずもないところに佇む動物たち。
-でも本当は、居るのかもしれない-
現実と想像を行ったり来たり。
彼は言う
「見て頂く方の想像がこの作品を完結させる」
と。
200年前も今も
込めた想いは必ずそのものに乗り移る。
受け手のそれまでが、作品に出逢うと
無限の物語がひろがる。
なんだかタイムトラベラー気分な一日。
すごくすごく、意味のある一日。
Maori
素敵、200年前生きてた人の時間とつながるって。
絶対会えない時間に生きる人ともそうやって会えるなんて。
不思議だけど、そうやってここまで繋がって来たんだよね。
大切なもの、伝え続けなければいけない事、繋げて行きましょう。